福島原子力発電所は福島県双葉郡大熊町・双葉町に位置し、東京電力の福島第一原子力発電所として建設されました。1971年3月に1号機の営業運転を開始し、1979年までに全6基が完成しました。2011年の東日本大震災による津波で甚大な被害を受け、1,2,3,4号機は2012年4月に廃止になりました。5,6号機は高台に建てられており津波による影響は有りませんでした。2014年1月に廃止になっています。現在は周囲の環境保全に最大限の注意が払われながら、廃炉作業が進められています。
1960年代から1970年代にかけて、日本の産業構造は重化学工業の発展からエレクトロニクスや自動車産業、情報通信産業の成長により経済構造が変革しました。経済は成長し続け電力需要も伸び続けました。しかし1970年代には、不安定な中東情勢の影響を受け、2度のオイルショックが起きました。原油価格が高騰し「省エネ」が叫ばれる中、石炭石油による火力発電から原子力発電に注目が集まりました。
福島第一原子力発電所の原子炉形式は沸騰水型軽水炉(BWR)と呼ばれるものです。
炉心内の燃料棒を水で冷却し、その際に水が沸騰して蒸気を発生させます。生まれた蒸気をタービンに当てて回転させ、発電機を回して電力を生み出します。構造が比較的シンプルで、運転・保守がし易く、多くの原子力発電所で採用されています。
廃炉作業の進捗状況は随時TEPCO(東京電力ホールディングス)のオフィシャルページで更新されています。
TEPCO(東京電力ホールディングス)
https://www.tepco.co.jp/decommission/effort/index-j.html