米国マルカン酢、創業50周年で売上最高記録!米国米酢市場でトップブランドへ
マルカン酢が米国で創業50周年を迎え、2023年度は過去最高売上を達成しました。米国米酢市場でシェアを拡大し、トップブランドへの道を歩んでいます。健康志向の高まりを受け、グルテンフリーなど食へこだわりを持つ層への訴求も成功要因です。
米国マルカン酢、創業50周年で売上最高記録!米国米酢市場でトップブランドへ
日本の伝統を守りながら、世界へ進出を続けるマルカン酢株式会社。その子会社である米国マルカン酢株式会社は、2024年に創業50周年を迎えます。2023年度は過去最高売上と利益を達成し、米国米酢市場でシェアを拡大しています。
マルカン酢は、江戸時代から370年以上続く老舗企業です。創業以来、「私たちが一番おいしいと思うお酢をお届けしたい」という強い想いを持ち、品質にこだわった製品づくりを続けてきました。1974年には日本の食品メーカーの中でもいち早く米国に進出し、1975年には現地法人「米国マルカン酢株式会社」を設立しました。1988年には現地での醸造を開始し、新たな道を切り拓いてきました。
米国マルカン酢では、品質へのこだわりは日本のマルカン酢と変わりません。主力商品の「オーガニックライスビネガー」は、世界で最も厳しいと言われる「USDA Organic(米国農務省のオーガニック認定)」を得た最高グレードの認定有機米のみを原料に、自社で醸造しています。安心安全な食品の評価として名高いコーシャ認定と有機JAS規格も取得しています。
米国マルカン酢は、2023年度に最高売上を更新しました。2019年からの4年間で180%と大幅な伸びを記録しています。また、2022年度からは日本円ベースの米国売上(為替含む)が日本を上回り、2023年度については日本売上の約1.7倍に達しています。現在、米国マルカン酢の製品は全米50州で販売されており、ライスビネガーの全米グロッサリー分野におけるシェアの約4割を占めています。カルフォルニア州、ニューヨーク州、ワシントン州、マサチューセッツ州、オレゴン州などではトップシェアを獲得しています。
近年、健康志向やSDGsを意識する人が増え、安心安全な食品への関心の高まりは世界的な潮流となっています。米国では、グルテンフリー市場が拡大しており、その規模は2035年までに236億米ドルに達すると予測されています。米国マルカン酢は、早くからグルテンフリーなど食へこだわりを持つ層をターゲットに、健康雑誌への広告掲載やInstagram、TikTokなどのSNS戦略を展開してきました。これらの戦略が功を奏し、シェア拡大に貢献しています。
マルカン酢は、伝統の技と確かな品質を受け継ぎながら、時代のニーズに合わせたお酢の新しい価値を追求し続けていくとしています。
マルカン酢の米国での成功は、単に品質の良さだけでなく、時代の変化を捉えた戦略が奏功した結果と言えるでしょう。健康志向の高まりやグルテンフリー市場の拡大など、食に対する意識の変化をいち早く察知し、それに合わせた商品開発やマーケティングを展開してきたことが、シェア拡大に繋がったと考えられます。
特に、健康雑誌への広告掲載やSNS戦略は、現代の消費者に効果的に情報を届けるための戦略として有効だったと言えます。SNSでは、商品の魅力を視覚的に訴求できるだけでなく、ユーザーとの双方向のコミュニケーションも可能になります。これらの戦略によって、マルカン酢は若い世代を含む幅広い層に認知され、支持を得ているのではないでしょうか。
日本の伝統を守りながら、世界で新たな挑戦を続けるマルカン酢。今後の更なる展開にも期待が高まります。