パソナグループが関西圏初の『空飛ぶクルマ』有人飛行イベントを開催!
株式会社パソナグループは、2024年3月10日(日)に関西圏で初となる『空飛ぶクルマ』有人飛行イベントを開催しました。会場となった淡路市夢舞台サスティナブル・パークでは、駐機中の機体への試乗体験及び写真撮影のほか、『空飛ぶクルマ』に関するグッズ販売やパネルの展示が実施されました。
『空飛ぶクルマ』への期待に胸膨らむ
株式会社パソナグループは、淡路市、一般社団法人MASCと連携して『空飛ぶクルマ』による関西圏初の無操縦者航空機での有人飛行実証を、3月10日(日)に実施しました。この実証は、『空飛ぶクルマ』の社会的実用化に向けた取り組みとして、E-hang社製の機体(EH216)を用い、飛行の安全性の技術的検証を行うものでした。また、淡路市内での社会的受容性の向上にも寄与するものと発表されています。
屋外スペースでパイロットが搭乗せず、検査員のみ搭乗して遠隔操作にて空飛ぶクルマを飛行させるのは、関西圏では初の取り組みでした。今後、淡路市における新産業の創出や未来の観光インフラ、災害現場での実用化を目指しているのだそうです。
『空飛ぶクルマ』の飛行実証とは
今回の実証実験で使用されたのは、『空飛ぶクルマ』として世界的に注目を集めている中国E-hang社製の「EH216」という機体です。岡山県倉敷市水島地域の企業が設立した一般社団法人MASCが運用しています。
「EH216」は2人乗りで、最高速度は時速130キロ、航続距離は30キロとされています。自動運転なのが特徴で、パイロットを乗せずにあらかじめ決められたルートを運航します。すでに機体の販売は開始されており、価格は約4300万円(216万人民元)です。
現在70団体が加入するMASCでは、2021年6月から同機を用いた飛行試験を行っていて、2023年2月には大分県別府湾、岡山県笠岡ふれあい空港で有人飛行に成功しました。同年3月には大阪府枚方市でも河川上空を無人飛行し、今後も複数の飛行試験を予定しているそうです。
『空飛ぶクルマ』が持つさまざまな可能性
パソナグループや淡路市などでは、観光や災害時の救助のために『空飛ぶクルマ』の実用化を目指しています。今回の飛行実証では、パイロットは乗せずに、事前に設定された区間を飛行する実証実験が行われました。飛行時、機体は約40メートルの高さまで上昇し、約300メートルの区間を4分ほどかけて往復しました。
『空飛ぶクルマ』は、今、日本全国で注目を集めています。さまざまな可能性を秘めた次世代の乗り物として、特に地方行政からの注目度が高いと言えるでしょう。
『空飛ぶクルマ』という呼称は、"車のように身近な乗り物になって欲しい"ということで国が名付けました。しかしその実態は「車」ではなく、「電動」「自動」「垂直離着陸」が特徴の新しい「航空機」です。コンパクトな機体ならではの機動性の高さ、多様な形態による実用性の高さなど、今後の「使い道」に大きな期待が寄せられている乗り物なのです。
世界各国で開発中の『空飛ぶクルマ』
『空飛ぶクルマ』は今、世界各国で開発・実用化が進められています。もちろん日本国内でも、国産の『空飛ぶクルマ』開発中です。ここでは、その一部をご紹介します。
世界一コンパクトな国産『空飛ぶクルマ』
日本で初めて国土交通省に「型式証明」の申請をしたのが、スカイドライブ社製の機体です。同社は2018年設立の愛知県にあるベンチャー企業で、2025年の大阪・関西万博で会場と空港などを結ぶ、『空飛ぶクルマ』運航事業者の1つに選ばれています。
同社が開発した「SD-05」は2人乗りで最高速度は時速100キロ、航続距離は10キロとなっており、都市内の短距離の移動手段として想定されています。設計のコンセプトは「ツバメ」で、小型で俊敏に空を飛び回る期待が特徴です。「世界一コンパクトでどこでも止まれる機体」を目指し、軽量化に特化しています。日本の素材メーカーと提携して、炭素繊維強化プラスチックの開発にも力を入れています。
実用化目前!アメリカ産エアタクシー
アメリカのアーチャー・アビエーション社が開発している「Midnight」は、5人乗りで最高速度は時速240キロ、航続距離は160キロという『空飛ぶクルマ』です。アメリカの大手航空会社「ユナイテッド航空」と提携し、2025年の商用運航に向けてルート発表が済んでいるなど、実用化目前の機体です。
ニューヨーク・マンハッタンと郊外の空港を結ぶルートの場合、タクシーで渋滞時だと1時間かかる道のりを、「Midnight」なら10分で到着するとしています。価格は1座席あたり100ドルと、1人で利用する場合タクシーとほぼ変わらない値段での設定も魅力です。
日本での実用化が楽しみな『空飛ぶクルマ』
SF映画や漫画の世界から飛び出してきたような『空飛ぶクルマ』は、近未来的でロマンあふれるビジュアルにワクワクさせられますね。日本での実用化もそう遠くないため、観光や移動手段として使える日が来るのを楽しみにしましょう!