2022年4月6日 「中年男性、店主が女性の6畳程度の個人書店で1時間立ち読み」が話題になっています。それに関する情報、感想、画像などをまとめました
子どもの本の編集者。入社以来『小学四年生』『ちゃお』『ドラえもんふしぎのサイエンス』『小学一年生』と子ども雑誌を編集。現在は書籍編集です。数字には弱いけど科学は好き。趣味は工作。高1中1小4の2男1女の父。 公式アカウントではないため呟きは個人の見解です。「いいね・リツイート」は賛同でなく備忘目的の場合もあります。
書店さんにとって「立ち読み」は本来してほしくないことなのは理解します。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
反面、書店の店頭でタイトルを見て興味を持った本の「中身を確認する」ために手にとって数ページ読むことは、普通やるんじゃなかろうか。
それすら許されない本屋なら僕はもう行けません。
とくに、初めて訪問する書店さんは、棚揃えが気になるので(他人の本棚を見る感覚と近いかもしれない)、背表紙を見ながら、気になる本は手に取る。中を見る。棚揃えにお店の個性が出るからおもしろい。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
当たり前だけど、書店の本は買うまではお店のものだから僕はそうとう丁寧に扱っているつもりです。
そして「この本おもしろいな!」と思った本ほど、数ページ読んでしまうことはある。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「この本は買おう」と心に決めたとして、小規模書店なら、僕は持ち歩くのではなく最後にまとめて棚から持っていくことにしていったん棚に戻します。万引き警戒の観点からもそのほうがいいんじゃないかと思うので。
たぶん、10冊強ぐらい手にとって、その中で4冊ぐらい「今日はこれ買ってこ」と思いつつ、さらに棚を進んでいたところで、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「立ち読みですか」
と店主から声をかけられた。
「あ、すみません?」と反応したら、
「立ち読みをする人の80%は何も買わないで出ていくんですよね」
と言われてしまった。
前述のとおり、立ち読みは本来書店にとって望ましいことではないのはわかるので、咎められるとこまでは理解する。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
しかし、そんなふうに言われたらさすがにカチンと来てしまう。
「僕、中身を見ずに本を買うことってほぼないんですけど」と返すと
「私もそうです」と店主。
え??
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それはさすがに
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「その違いって何なんですか?」
と僕は店主に聞いて良いと思うのだ。
誓って言うけど、僕は本の扱いはそうとう丁寧だと思う。開きすぎないこと、雑に扱わないことを心がけてます。
でも、自分が気づいていないだけで、店主の癇に障るような行いをしている可能性もあるのだし。
すると店主が「その聞き方、怖いです」と。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
えええ??
正直、戸惑いしかない。なんだこのやりとり。
しかも、閉店時間でもないのに「今日はもうお店を閉めないといけないので」と言う(個人商店的なお店なのでそういう日もあるかと僕は信じたのだけど、それも嘘でした…)。
いきなり「立ち読みする人の80%は買わない」も相当だけど、その後の返しも意味不明で、正直そうとう感じ悪い。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
でも、ここで買わずに帰ったらまさにその通りになってしまうし、何より「本に罪は無い」のだ。本は出会いだし、さっき「買おう」と決めた本だけ買って帰ろう、とレジに持って行ったら、
「そんな、いいです、いいです」と両手を振って断られた。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
はあ?????
何それ??
つまり、「立ち読み客の80%は買わない」なんて言われたから、僕が無理して買おうとしてるんだ、と、この店主は思ったということか。
「何ですか、それ!」
と言うよね。ここは普通。
「え? ちょっと、何ですかそれ!」
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
と僕が言うと、
「それも怖いです。本当、怖いです」と言いながら、
店主は外に出て行った。
は??????
なんだこれ????
一人、店内に残されて、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「え?何これ?何が起こってるの?」と困惑しまくり。そりゃそうだ。
しばらくすると、
店主が隣のお店の主人を連れて戻ってきた。
何これ。俺がすごく怖くて危ない客だと認定されてるってこと??
なんで? 何が起こってるの?
結論から言うと、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
いきさつを聞いた隣店の主人が店主に、
「それはあんたが悪い。このお客さんに謝りな」
と言ってくれて、店主も「すみませんでした」と。
隣店の主人、「話を聞いたら、このお客さんは本好きじゃん。むしろ店主の選書とセンスが合うってことじゃん」とまで言ってくれて、正しい。
それでも、その書店で4冊5000円分も本を買ってしまったよワシは。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
だって、本に罪はないから。本は出会いだから。「買おう」と思ったその日が買い時なのだから。
でも、やっぱりグルグルしている。あの店主を僕はとても応援できない。だとしたら、やはりあの店で買うべきではなかったのではないか。
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ただ、品揃えはおもしろいと思った。こういうおもしろい本屋さんにはがんばってほしいなあ、と思いながら棚を見ていた。それは事実。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
(その時はその後にあんなこと言われるとは思わなかったけど)
まあ、僕にとっては、「人より本が勝った」ということなんだろう。今回は。本好きだからしょうがない。
論点が変わっちゃうんだけど、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
店主は女性で、ちょっと前に、怖い男性客に遭遇したらしい。
その男は「買えばいいんだろ!」と本をカウンターにバン!と叩きつけられたと。
それは同情します。それはその男が悪い。
(その男にも「立ち読みだけで80%は買わない」と言ったのかどうかは聞いてない)
「怖い」というのも、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「それはあなたが男性だからです。女性なら怖いとは思わなかった」
と言われてしまい。
過去のつらい経験には同情します。
「でもそんな男性全般を怖いと認識しないで」と言うと、まるで性被害経験者がよく言われるセリフと同じになってしまうから、それは言えないと思いつつ。
じゃあ俺はどうすれば良かったの? と、ものすごくグルグル回ってる。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「男」であることが、「加害性を持った側」と認識されてしまうことは理解する。「男」の複数が、その人の過去において加害性を発揮したのだ。僕自身がそうでなくても「男チーム」である以上、それには向き合わなければならない。
これは、多少フェミニズムを齧った程度の僕には今のところ解決が見えないことで、ずっと苦しんでる。
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
話は逸れるけど、以前、
「妊娠・出産は命に関わるほど大変なのに、『子どもが欲しい』って言う男はDV加害者だ」
っていう声を聞いたときに感じた困惑に似ている。
(話逸れてますね)
というわけで、
— 渡辺朗典 (@nabe_routen) Apr 2, 2022
「本好き」テーマと「男性の加害性」テーマの二つでグルグル回った日でした。
そのあと、近所の別の書店に寄って8000円分ほど本を買って帰りました。ストレスを本を買うことで発散する本好きあるある。
(その書店も久方ぶりだったので棚をくまなく物色? そこの店主は何も言わない)
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夜の窓辺🌙
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Jun 19, 2021
#夜の窓辺 https://t.co/z3yNfFjhra
この1週間、実はかなりしんどかったです。ウェブ上でもお店でもさまざまな怖い思いをしました。思い出すと息が苦しくなる…。でもその間いつものお客さまがお店に入ってきてくれるとほっとしました!大げさでなく命拾いをしました。ありがとうございます。定休日が明けたら、また元気出していきます。
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Apr 4, 2022
最近、このケースで男性に激昂され長時間詰問され怒られました。頭を深く下げて何度も何度も謝りました。
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Apr 5, 2022
以前の私のツイート(今は削除しています)がきっかけで、どんな店か見てみようと思って来てくださったようです。同様のタイプの男性が連日いらっしゃいます。
お店の在り方を考えています。
6畳くらいの小さなお店です。ほとんどは女性のお客さまです。
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Apr 5, 2022
そのため特に中年男性は目立ちます。所作や声(独り言)に独特の圧があり、場所を譲り合ってくれないので女性たちが気を遣います。
その上で、1時間近く立ち読みをする方には「立ち読みはご遠慮いただけないでしょうか」と声をかけます。
@chikafulu ありがとうございます!私も前から並びのお店と警察にも相談していまして、このときは並びのお店の方を呼びました。その方も一緒に頭を下げてくれて、それでも終わらなくて、「あなたカッコイイ、シュッとしてますね」と褒めたらおさまりました…。
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Apr 5, 2022
苦労しますね。いろいろ対策を増やそうと思います!
私がしたとされる発言は、詰問に答えた中からほんの一部を抜き出し、盛り、順番を差し替えたものです。そして所謂「中年男性仕草」が何なのかわかるはずがありません。
— 雑貨と本gururi (@gururi_yanaka) Apr 5, 2022
立ち読み禁止ではありません。線引きは大変難しいですが過度の立ち読みは困ります。これで最後にします。ありがとうございました。
この立ち読み問題、「店主と迷惑客」か「女性と中年男性」という立ち位置で語られていますが、人としてどうなのというのは当然として、「販売店とメーカー」という立ち位置で見ました。
— さすらうひと (@_sasurau_hito) Apr 6, 2022
「仕事関係者に対してキレますか? それはしないですよね」という話です。
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